転用とは|あなたは転用・事業者変更・新規のどれ?3問でわかる判定と手続き

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この記事はこんな人におすすめ
  • 勧誘の電話で「転用承諾番号を取ってほしい」と言われ、応じてよいか迷っている方
  • 転用承諾番号の取り方や必要なものが分からず、手続きが止まっている方
  • 自分の乗り換えが転用・事業者変更・新規のどれに当たるか判断できない方

結論、光回線でいう転用とは、フレッツ光の設備をそのまま使いながら、契約先だけをコラボ光の事業者へ移す手続きです。

なぜなら、コラボ光はフレッツ光とまったく同じ設備の上で提供されているからです。

そのため開通工事も立ち会いも要らず、ひかり電話の電話番号とお客さまIDはそのまま引き継げます。

ただし、転用にはフレッツ光の割引が終了する、プロバイダの解約は自分で行う、戻すときは新規契約になる、という3つの落とし穴があります

さらに、NTT関連の会社を名乗る業者から転用承諾番号を聞き出されそうになったという相談も、実際に寄せられています。

この記事は、転用の定義・手続き・費用をNTT東日本とNTT西日本の公式ページ、勧誘やトラブルに関する記述を国民生活センターと総務省の公表資料にもとづいて書いています。

本記事では、通信会社に勤めていた頃の経験をもとに、転用とは何かという定義から、自分がどの手続きに当たるかの判定、転用承諾番号の取り方、勧誘電話への対処までを順に解説します。事業者側の都合で説明が省かれやすい部分も、一次情報にあたって書いています。

元通信業界出身
ネット通信ラボ所長

テツヤ

筆者

通信会社で光回線の販売と企画に携わったのち、ネット通信ラボを開設。契約前の相談から開通後のトラブルまで、現場で幅広く対応してきました。専門用語をできるだけ使わず、料金と速度を数字で比べられる形にして届けます。

目次

「転用」には3つの意味がある|あなたが探しているのはどれか

「転用」という言葉は、まったく別の3つの分野で、それぞれ違う意味で使われています

そのため、検索して最初に出てきたページが、自分の探しているものとは限りません。

まず、あなたが知りたい「転用」がどれなのかを選んでください。

転用の3つの意味と光回線の転用の位置づけ
探しているもの内容この記事での扱い
言葉としての意味本来の目的を変えて、別のことに使うことこのあと1〜2行で解説
農地転用農地を宅地などに変えるための、農地法にもとづく許可制度扱いません
光回線の転用フレッツ光からコラボ光へ、契約先だけを移す手続き本記事の本題

3つ目を探して来た方は、このまま読み進めてください。

言葉としての意味は「目的を変えて使うこと」

日本語としての「転用」は、本来の目的を変えて、別のことに使うことを指します。

デジタル大辞泉の定義も「本来の目的を他にかえて使用すること」です。

光回線の転用は、この一般的な意味のうちの1つのケースに、正式な手続き名が付いたものです。

「流用」との違いは辞書でも曖昧

結論から言うと、転用と流用のあいだに、辞書上の明確な線引きはありません

デジタル大辞泉は2つの言葉を次のように定義しています(出典:コトバンク)。

デジタル大辞泉の定義挙げられている用例
転用本来の目的を他にかえて使用すること住宅資金を教育費に転用する
流用定まっている使途をはずれて別のことに用いること接待費に流用する

用例を並べると、流用のほうが「決められた使い道から外れる」という含みを強く持っています。

ただし、この差は辞書をまたぐと崩れます。

精選版 日本国語大辞典は転用を「本来の目的を他にかえて用いること」としたうえで「流用」と言い換え、普及版 字通は「流用する」の一語で済ませています。

迷ったら用例の含みで選ぶ
辞書によっては転用と流用が同義語として扱われています。社内文書などで迷ったときは、「決められた使い道から外れる」というニュアンスを出したいかどうかで選べば十分です。

一方、光回線の世界では事情が違います。

「転用」はフレッツ光からコラボ光へ契約先を移す手続きの正式名称であり、意味が1つに固定されています

農地転用(農地法)はこの記事では扱いません

農地を宅地などに変える手続きは「農地転用」と呼ばれ、農地法にもとづく許可が必要な、光回線とはまったく別の制度です

この記事は光回線の転用を扱うため、農地転用については解説していません。

農地の話をお探しの方は、「農地転用」という言葉で検索し直してください。

光回線の転用はフレッツ光からコラボ光への乗り換え

光回線でいう転用とは、フレッツ光の設備をそのまま使いながら、契約先だけをコラボ光の事業者へ移す手続きです。

NTT西日本のFAQも、契約先を円滑に変更するためのお手続きと説明しています。

かみ砕くと、建物に引き込まれた光ファイバーも宅内の機器も動かず、入れ替わるのは契約先と請求だけです。

勧誘電話を受けた方へ|断っても回線はそのまま

勧誘の電話をきっかけにこのページへ来た方は、まず次の3点だけ確認してください。

電話を切る前に確認したい3点
  • ひかり電話の番号とお客さまIDは、転用しても変わらない
  • フレッツ光の割引サービスの解約金は、転用では請求されない
  • 転用は義務ではなく、断っても今のフレッツ光をそのまま使い続けられる

つまり、電話口でその場で即答する必要は、いっさいありません

国民生活センターも、必要がなければ断るよう案内しています。

勧誘そのものを見分ける基準は、勧誘電話の見分け方で解説します。

あなたは転用・事業者変更・新規のどれか|3つの質問で確定

乗り換えの手続きは、いま契約している回線が何かによって、転用・事業者変更・新規のどれかに自動で決まります

好きなものを選べるわけではありません。

次の3つの質問に答えれば、自分がどれに当たるかが確定します。

転用・事業者変更・新規を3つの質問で判定するフロー図

請求元がNTT東日本・西日本なら転用に当たる

1つ目の質問は、光回線の料金を誰に払っているかです。

請求元がNTT東日本またはNTT西日本なら、あなたの乗り換えは転用です。

判定に使うのは請求書の枚数ではなく、請求元の会社名です。

枚数で判断すると必ず外す
請求書が1枚か2枚かでは判定できません。プロバイダとセットで請求が1枚にまとまっているフレッツ光の契約があるためです。見るのは「誰から請求されているか」の1点だけにしてください。

NTT西日本も、転用ではフレッツ光の契約が解約となり、コラボ光を新しく契約する形になると説明しています。

裏を返せば、いまの請求元がNTT東日本・西日本でなければ、その乗り換えは転用ではありません。

「withフレッツ」が付く契約も転用に当たる

2つ目の質問は、契約中のサービス名です。

名前に「with フレッツ」が付いていれば、請求が1枚でもあなたはフレッツ光の契約者であり、手続きは転用になります

「OCN 光 with フレッツ」のような名前は、フレッツ光とプロバイダをセットで申し込んだ契約に付けられています。

withフレッツはコラボ光ではない
プロバイダがNTTの回線とセットで販売していた時代の名残の名称です。プロバイダ名が先に来ていても、回線の契約先はNTT東日本・西日本のままです。

実際、この形の契約で「自分はコラボ光なのか」と迷う相談が繰り返し寄せられています。

見分ける鍵は、サービス名に「フレッツ」の4文字が残っているかどうかです。

NURO光・auひかりからの乗り換えは新規

3つ目の質問は、いまの回線がNTTの設備を使っているかどうかです。

NURO光・auひかり・電力会社系の光回線(eo光・コミュファ光など)を使っているなら、コラボ光への乗り換えは転用でも事業者変更でもなく、新規契約になります

判定の軸は、その回線がNTT東日本・西日本の設備を使っているかどうかの1点です。

記事にない回線名でも判断できる
NTTの設備を使う回線かどうかで判定してください。フレッツ光と同じ設備を使うコラボ光なら転用か事業者変更、自前の設備を持つ回線なら新規になります。

NTTの設備を使っていない回線は、契約を付け替えるのではなく、光ファイバーを引き込むところから始まります。

ただしNTT東日本は2025年2月26日から、独自の回線とコラボ光を切り替えるときに引込線設備を再利用できる仕組みを始めました。

この「光回線再利用」を使っても契約は新規のままですが、撤去工事と新設工事を同じ日にまとめられます。

対象は戸建てタイプのみ
光回線再利用の対象は戸建て(ファミリータイプ)で、マンションタイプは対象外です。対応しているかどうかは乗り換え先の事業者によって違うため、申し込み前に確認してください。

出典はNTT東日本の報道発表です。

引っ越し先に設備がなければ転用できない

引っ越しを伴う場合は、3つの質問より先に、引っ越し先の設備を確認してください。

引っ越し先の建物に光回線の設備がなければ、いまフレッツ光を使っていても転用はできません

転用は、すでにある設備をそのまま使うことを前提にした手続きだからです。

引っ越しと同時の転用はできる
設備が残っている物件へ移る場合は、移転をともなう転用ができます。ただしNTT東日本は、移転をともなう場合はお客さまIDやひかり電話番号の変更、工事が発生することがあると案内しています。

設備の有無は、建物の管理会社か、乗り換え先の事業者のエリア判定で確認できます。

設備がない物件では新規契約になり、開通工事から始めることになります

転用・事業者変更・新規の違いを1枚で比較

判定が終わったら、自分に当てはまる列だけを見てください。

3つの手続きは、必要な承諾番号も、解約の手続きも、発生する費用も違います。

転用・事業者変更・新規の違い

項目転用事業者変更新規
いまの契約フレッツ光コラボ光独自回線・未契約
乗り換え先コラボ光別のコラボ光コラボ光
必要な番号転用承諾番号(NTT東日本・西日本が発行)事業者変更承諾番号(いま契約中の事業者が発行)不要
開通工事原則不要原則不要原則必要
いまの回線契約の解約自動で解約されるため手続き不要自動で解約されるため手続き不要自分で解約する
プロバイダの解約変更するなら自分で手続きする契約ごと切り替わるため不要自分で解約する
情報開示承諾転用の手続きには含まれないNTTのオプション契約があれば必要不要
発生しうる費用乗り換え先の事務手数料乗り換え先の事務手数料・いまの事業者の解約金事務手数料・開通工事費

判定結果が「事業者変更」だった方は、この記事の手続きはそのまま当てはまりません。

承諾番号を出すのがNTT東日本・西日本ではなく、いま契約しているコラボ光の事業者になるためです

転用に当たる方は、次の章から中身に入ります。

コラボ光そのものの仕組みはコラボ光とは何かを図解した記事で解説しています。

光回線の転用とは工事なしで契約先だけを移す手続き

転用でやることは、実質1つだけです。

フレッツ光の設備をそのまま使いながら、契約先をNTT東日本・西日本からコラボ光の事業者へ移し替えます

だからこそ、原則として開通工事が要りません。

転用の前後で契約先と請求が1本にまとまる仕組みの図

転用で変わるのは契約先と請求だけ

転用で入れ替わるのは、契約先と毎月の請求だけです。

次のものは、転用の前後で変わりません

  • 建物に引き込まれている光ファイバーなどの回線設備
  • お客さまID
  • ひかり電話の電話番号
  • 宅内のホームゲートウェイやONUなどの機器
  • 契約プランで決まっている回線速度の理論値

一方、変わるのは契約する相手と請求書の出どころです。

回線とプロバイダを1社にまとめられるため、これまで2社に分かれていた請求が1本になります

理論値が同じでも実測は変わる
変わらないのはプランの上限速度であって、実際に出る速度ではありません。乗り換え先のプロバイダによって、転用後に速度が上がることも下がることもあります。

実際に出る速度が変わる理由は、転用後に速度が変わる仕組みで解説します。

電話番号とお客さまIDはそのまま使える

ひかり電話の番号とお客さまIDは、転用しても変わりません

NTT東日本も、お客さまIDやひかり電話番号はそのままでコラボ光の事業者のサービスに切り替えることを転用と定めています。

出典はNTT東日本の転用のお手続きです。

番号が変わる例外はタイプ変更と移転
転用と同時に契約タイプの変更や引っ越しをともなう場合は、お客さまIDやひかり電話番号の変更、工事が発生することがあるとNTT東日本が案内しています。

転用と引っ越しを同時に進めたい方は、申し込み前に乗り換え先へ番号の扱いを確認してください。

工事が要らないのは設備がそのままだから

転用で工事が要らないのは、コラボ光がフレッツ光とまったく同じ設備の上で提供されているからです。

NTT東日本は、自社からフレッツ光などの提供を受けた事業者が、自社サービスと組み合わせて販売する形をコラボ光の仕組みと説明しています。

つまり、回線そのものはNTTのままで、売り手だけが入れ替わります。

宅内の機器には触れない
転用では新たな工事を行わないため、光コンセントやONUなどの宅内設備はそのまま使い続けます。立ち会いや工事日の調整も、原則として必要ありません。

うまい話に見えるかもしれませんが、種を明かせば同じ設備を別の会社から買い直すだけの手続きです。

10ギガ化を伴う転用では工事が発生する

「転用なら工事は不要」という説明には、例外があります。

契約タイプの変更をともなう転用では、工事や機器の交換が発生することがあります

代表例が、1ギガから10ギガへの切り替えを転用と同時に行うケースです。

10ギガ化は転用と別枠で考える
NTT東日本は、転用と同時にタイプ変更や移転をともなう場合は工事が発生する場合があると案内しています。発生する工事費の条件は、乗り換え先の事業者ごとに違います。

速度も同時に上げたい方は、転用と新規のどちらが安く済むかを申し込み前に比べてください。

工事費や特典の条件は乗り換え先によって違うため、転用より新規のほうが安く収まることもあります

コラボ光が扱わないオプションはNTT契約が残る

転用しても、いまの契約がすべて乗り換え先へ移るわけではありません。

乗り換え先が取り扱っていないオプションは転用の対象外となり、NTTとの契約がそのまま残ります

NTT東日本は、転用の対象と対象外を次のように整理しています(出典:NTT東日本)。

いま利用中のサービス転用対象転用後の契約先
フレッツ光・ひかり電話ネクスト対象乗り換え先のコラボ光事業者
乗り換え先が取り扱うオプション対象乗り換え先のコラボ光事業者
乗り換え先が取り扱わないオプション対象外引き続きNTT東日本

リモートサポートやウイルス対策などのオプションを契約している場合、転用後も請求が2本に分かれることがあります

これらのオプションは、解約を申し出ない限り転用後も自動で続きます。

転用前にオプションを棚卸し
NTT側に残るオプションと、乗り換え先が提供するサービスが重複していないかを確認してください。重複したまま転用すると、同じ用途に二重で払うことになります。

まず、いま何のオプションを契約しているかを請求内訳で確認するところから始めてください。

転用できるのはコラボ光だけ|auひかり・NURO光は対象外

転用先に選べるのは、フレッツ光と同じ設備を使うコラボ光だけです。

ここを取り違えると、申し込みそのものがやり直しになります。

実際、転用を解説している記事のなかにも、転用できないauひかりを転用先の候補として並べているものがあります。

ドコモ光・ソフトバンク光など主要ブランドの可否一覧

乗り換え先の候補を、転用できるかどうかで並べると次のようになります。

乗り換え先転用の可否理由
ドコモ光転用できるフレッツ光と同じNTTの設備で提供されるコラボ光
ソフトバンク光転用できるフレッツ光と同じNTTの設備で提供されるコラボ光
ビッグローブ光転用できるフレッツ光と同じNTTの設備で提供されるコラボ光
OCN光転用できるフレッツ光と同じNTTの設備で提供されるコラボ光
auひかり転用できないNTTのフレッツ光とは別の設備を使う独自回線
NURO光転用できないNTTのフレッツ光とは別の設備を使う独自回線
eo光・コミュファ光などの電力会社系転用できないNTTのフレッツ光とは別の設備を使う独自回線

表に載せたのは検索されやすい代表例で、コラボ光はこのほかにも数百社が提供しています

自分が乗り換えたい回線が表にない場合は、その回線がフレッツ光の設備を使っているかどうかで判断してください。

会社の大きさは判断材料にならない
大手が提供する回線でも、自前の設備を持っていれば転用の対象外です。判断の分かれ目は会社の規模ではなく、フレッツ光と同じ設備を使っているかどうかだけです。

auひかり・NURO光へ転用できない理由

auひかりとNURO光に転用できないのは、この2つがNTTのフレッツ光とは別の設備で提供されているからです。

転用は、いまある設備の上で契約先だけを付け替える手続きです。

設備そのものが違えば、付け替える対象がないため、光ファイバーを引き込む工事から始めることになります。

「大手だからコラボ光」は誤り
転用できるかどうかは、フレッツ光の設備を借りて提供されているかどうかで決まります。知名度や会社の規模とは関係がありません。

そのため、auひかりやNURO光へ移る場合は転用ではなく新規契約となり、開通工事と工事費が発生します

逆に、auひかりやNURO光からコラボ光へ移る場合も同じく新規契約です。

その際は引込線設備を再利用できる「光回線再利用」の対象になることがあるため、申し込み先に確認してください。

転用でかかるお金とかからないお金

転用でお金が動く場所は、思っているより少ないです。

フレッツ光側で新たに請求されるものは、原則ありません

一方で、請求が発生しうる場所は3つあります

転用でお金が動きうる3つの場所
  • 工事費を分割払いしている場合の残額
  • プロバイダを変える場合の、いまのプロバイダの解約金
  • 乗り換え先に支払う事務手数料

順に、かからないお金から確認していきます。

フレッツ光の解約金と工事費はかからない

転用そのものでは、フレッツ光側の解約金も工事費も発生しません

NTT西日本は、転用の場合に「光はじめ割」などの料金割引にかかわる解約金を請求しないと明記しています。

NTT東日本も、転用にともなって「にねん割」の適用は終了するものの、終了にともなう解約金は発生しないと案内しています。

割引とキャンペーンは転用で終わる
解約金はかかりませんが、フレッツ光に付いていた割引サービスやキャンペーンの適用は転用の時点で終了します。乗り換え先の料金と、いまの割引後の料金を比べてください。

出典はNTT西日本のFAQです。

NTT東日本の記述は転用の同意事項にあります。

なお転用日の前日までの月額利用料は日割りで計算され、NTT東日本から請求されます。

工事費の分割残債は転用後も払い続ける

転用しても、フレッツ光の工事費の分割残額が消えるわけではありません

ここは公式の書き方に注意が必要です。

NTT東日本もNTT西日本も、分割払い中の工事費が転用後どう扱われるかは乗り換え先の事業者へ問い合わせるよう案内しています

一括請求になるとは限らない
「転用すると残債が一括請求される」と書いている記事もありますが、東西の公式はいずれも扱いを乗り換え先に委ねています。分割のまま引き継がれるか一括になるかは、申込先によって変わります。

つまり、残額そのものは免除されず、支払い方だけが乗り換え先しだいで変わります。

分割払いが残っているかどうかは、フレッツ光の請求内訳か、開通時に届いた書面で確認できます。

申し込み前に、乗り換え先へ「工事費の分割残額はどう扱われるか」を必ず聞いてください

プロバイダの解約金は自分で確認する

転用で唯一、自分から動かないと請求が続いてしまうのがプロバイダの契約です。

回線の契約はNTT側で自動的に切り替わりますが、いま使っているプロバイダは自動では解約されません。

乗り換え先でプロバイダも変える場合は、自分で解約の手続きをする必要があります。

解約し忘れると二重に払い続ける
プロバイダは転用によって自動で解約されません。放置すると、乗り換え先の料金と旧プロバイダの料金を同時に払い続けることになります。

解約金の有無と金額は、契約した時期とプランによって変わります。

この記事で各社の金額を並べていないのは、並べた金額があなたの契約に当てはまる保証がないからです。

自分の契約に紐づいた金額は、プロバイダの会員ページか、契約時の書面で確認してください。

転用先で発生する事務手数料と初期費用

転用で確実にかかるお金は、乗り換え先に支払う事務手数料の1つだけです。

金額は乗り換え先によって違います。

乗り換え先事務手数料
ドコモ光4,950円
ソフトバンク光4,950円
ビッグローブ光3,300円
OCN光3,300円

転用では開通工事がないため、新規契約でかかる工事費は原則として発生しません

つまり初月の請求は、事務手数料と日割りの月額料金が中心になります。

事務手数料は交渉できない
事務手数料は契約時に一度だけ発生する費用で、窓口を変えても金額は同じです。差が付くのはキャッシュバックなどの特典の側なので、比べるならそちらを見てください。

初期費用の合計を抑えたい方は、事務手数料の額よりも特典の条件で乗り換え先を選んでください。

転用のデメリットは3つ|「プロバイダ料金が不要」は誤解

転用のデメリットは漠然と語られがちですが、実際に押さえるべきものは3つに絞れます

裏を返せば、それ以外は誤解か、乗り換え先の選び方の問題です。

転用で押さえるべきデメリット3つ
  • 乗り換え先を選び間違えると、思ったほど安くならない
  • フレッツ光へ戻すときは新規契約の扱いになる
  • プロバイダの解約を自分で行う必要がある

3つ目についてはプロバイダの解約金で解説したので、ここでは残る2つを掘り下げます。

「プロバイダ料金が不要になる」は正確ではない

営業トークでよく聞く「転用すればプロバイダ料金が要らなくなる」は、言い方として正確ではありません

正しくは、回線料金とプロバイダ料金が1つの月額にまとまるです。

料金が消えるのではなく、2社に分かれていた請求が1社の請求に統合されます。

ネット通信ラボ所長

テツヤ

筆者コメント

消えるのは請求書の枚数だけ

通信会社に勤めていた頃の経験から言うと、ここで損をする人はプロバイダ料金が引かれた金額を想像しています。実際は2つの料金が1本にまとまるだけなので、比べるべきなのは合計額です。

では営業トークのどこまでが本当なのかを、分解して確認します。

説明正しいか実際のところ
請求が1本にまとまる正しい回線とプロバイダを1社が提供するため
工事なしで乗り換えられる原則正しい契約タイプの変更をともなう場合は工事が発生する
プロバイダ料金が不要になる言い過ぎ料金は消えず、月額に含まれる形になる
必ず安くなる誤り乗り換え先の料金と、いまの割引後の料金しだい

安くなるかどうかを判断する材料は、乗り換え先の月額と、いま払っている合計額の差だけです。

とくに、フレッツ光の割引が効いている状態と比べる必要があります。

転用の時点でフレッツ光側の割引とキャンペーンは終了するため、割引前の金額どうしで比べると判断を誤ります。

転用したあとフレッツ光へ戻すと新規契約になる

転用は、気軽に元へ戻せる手続きではありません

NTT東日本は、コラボ光から再びNTT東日本のサービスを契約する場合は新規契約の扱いとなり、手数料などがかかると案内しています。

つまり戻る道はありますが、それは転用の取り消しではなく、あらためて契約を結び直す手続きです。

戻すときは工事が発生することもある
NTT西日本も、転用後にフレッツ光へ戻す場合や他の事業者へ変える場合に、新たな工事とその費用がかかることがあると案内しています。

転用先は「しばらく使い続ける前提」で選んでください

速度や料金に不安がある場合は、申し込む前に条件を確認しておくほうが確実です。

転用しない方がよいのはこんな人

転用は誰にとっても得な手続きではありません。

次のどれかに当てはまる方は、いま動かない選択も検討してください

当てはまる状況転用を勧めない理由
工事費の分割残額が多く残っている支払い方が乗り換え先しだいで変わり、負担が読みにくい
いまの実質料金がすでに十分に安い割引とキャンペーンが終了して、かえって高くなることがある
同時に10ギガへ変えたい契約タイプの変更で工事が発生し、新規契約のほうが安く済む場合がある
ひかり電話以外のNTTのオプションを多く使っている転用後も契約が残り、請求が2本に分かれる

判断の軸は1つで、月額だけでなく、初期費用と特典まで含めた実質料金で比べることです。

スマホのセット割が使えるかどうかだけで決めると、割引終了後に損をすることがあります。

いまの契約のほうが実質料金で安いなら、動かないことも立派な結論です。

転用の勧誘電話は疑ってよい|NTTから依頼は来ない

転用にまつわるトラブルの多くは、勧誘の電話から始まっています。

NTT関連の会社を名乗る業者に転用承諾番号を聞き出されそうになった、という相談が実際に寄せられています

ここでは、電話を受けた時点で使える判断基準と、伝えてしまったあとの対処をまとめます。

NTT東日本・西日本から転用を依頼することはない

判断基準は1つだけ覚えれば足ります。

国民生活センターは「NTT東西から転用を依頼することはありません」と明記しています

NTT関連を名乗って転用承諾番号の取得を求める電話は、その時点で警戒してよいということです。

事業者名とサービス名を必ず聞く
国民生活センターは、勧誘を受けた事業者名やサービス名、オプションの有無、月額料金や解約料を契約前に確認するよう案内しています。書面を求めたうえで、不明な点は必ず確認してください。

出典は国民生活センターの消費者トラブル解説集です。

なお、契約や勧誘を希望しない人への再勧誘は、電気通信事業法で禁止されています。

事業者や代理店には、契約前に料金とサービス提供の条件を説明する義務もあります。

断っても今のフレッツ光はそのまま使える

転用は義務ではありません。

断っても、いまのフレッツ光の契約はそのまま続きます

NTT東日本も、転用承諾番号を発行しただけでは転用は完了せず、乗り換え先へ手続きをしない限りフレッツ光の契約は継続すると案内しています。

番号を取っても引き返せる
転用承諾番号は、発行した時点で転用が始まる番号ではありません。乗り換え先へ伝えなければ期限が来た時点で無効になり、契約は今のまま残ります。

その場で結論を出す必要はないので、いったん電話を切ってから調べて決めてください。

承諾番号は契約者情報と支払方法だけで発行できる

電話口で番号を伝えてはいけない理由は、発行のしくみそのものにあります。

転用承諾番号は、契約者名・利用場所の住所・お客さまIDまたはひかり電話番号・支払い方法の4つがそろえば発行できます

免許証のような本人確認書類の提出は求められません。

4つの情報は電話でも聞き出せる
勧誘電話でこの4つを尋ねられたら、番号の発行に必要な材料をすべて渡すことになります。名乗った会社名を確認できないうちは答えないでください。

だからこそNTT西日本は、転用承諾番号の受け取りは事業者や販売代理店ではなく契約者本人が行う手続きだと明記しています

番号を他人に伝えることは、手続きを進める権利を渡すことと同じです。

もう番号を伝えてしまったときの対処

伝えてしまった番号は、新しい番号を発行し直せば無効にできます

NTT東日本は、誤って第三者に伝えた場合の対処として、転用のお手続きページで改めて番号を発行するよう案内しています。

新しい番号を発行した時点で、それまでの番号は自動的に無効になります。

STEP
番号を発行し直す

NTT東日本・西日本の転用のお手続きページから、あらためて転用承諾番号を発行する。

STEP
申込先へ連絡する

すでに申し込みが進んでいる場合は、申込先の事業者へ取り消しを申し出る。

STEP
相談する

対応に不安が残る場合は、消費者ホットライン188へ相談する。

出典はNTT東日本のよくあるお問合せです。

すでに契約が成立してしまった場合は、初期契約解除制度が使えます。

NTT西日本は、契約書面の受領日を初日とする8日間は事業者の合意なく契約を解除できると案内しています。

勝手に転用されていたときの相談先

まず確認したいのは、いつ・どの事業者との契約になっているかです。

身に覚えのない転用は自分だけで解決しようとせず、記録を残しながら相談先を使ってください

相談先何をしてくれるか
消費者ホットライン188最寄りの消費生活センターへ案内し、対処の相談に乗る
契約先として記載されている事業者契約内容の確認と、身に覚えのない契約である旨の申し出を受け付ける
NTT東日本・NTT西日本いま転用済みかどうか、契約状態の確認

契約書面が届いてから8日以内であれば、前の見出しで触れた初期契約解除制度が使えます。

期間を過ぎている場合も、消費生活センターがその後の進め方を一緒に整理してくれます。

転用承諾番号の取り方|4つの情報があれば発行できる

転用の手続きでつまずく人の大半は、番号の取り方そのものではなくその手前の準備で止まっています

必要な情報がそろっていない、契約者本人ではない、有効期限が切れた、というパターンです。

先に全体像を押さえてから、1つずつ確認していきます。

つまずくのは発行前・申込中・切替後の3場面

転用でつまずく発行前・申込中・切替後の3場面

転用でのつまずきは、発行前・申込中・切替後の3つの場面に整理できます

自分がどこで止まっているかが分かれば、読む場所を絞れます。

つまずく場面起きることこの記事での対処
発行前お客さまIDが分からない、契約者が自分ではない必要な4つの情報と名義の見出しで解説
申込中有効期限が切れた、番号を第三者に伝えた有効期限と、勧誘電話の章で解説
切替後プロバイダの解約漏れ、つながらない申込から開通までの流れの章で解説

多いのは1つ目の場面で、必要なものを先にそろえておけばほとんど防げます

発行に必要な4つの情報と書類の見つけ方

転用承諾番号の発行に必要な4項目と確認先

NTT西日本は、契約者本人からの申し込みであることを確認するため、次の4項目を準備するよう案内しています

必要なものどこで確認できるか
お客さまID(CAFで始まる番号)またはひかり電話の番号ご契約内容のご案内、開通のご案内
フレッツ光の契約者名ご契約内容のご案内、開通のご案内
利用場所の住所ご契約内容のご案内、開通のご案内
現在の支払い方法NTTからの請求書、クレジットカードの明細

もっとも多いつまずきが、お客さまIDが分からないというものです。

開通時に届いた書面が見つからない場合は、ひかり電話を契約していれば電話番号でも代用できます。

出典はNTT西日本の転用のお手続きです。

申請先はNTT東日本と西日本で分かれる

転用承諾番号は、いま契約しているエリアを担当するNTTから受け取ります

同じ「フレッツ光」でも、東日本と西日本では申込先も受付時間も別です。

自分がどちらの管轄かを先に確定させてください。

東西どちらの管轄かを見分ける方法

管轄は住んでいる都道府県で決まります。

担当会社対象エリア
NTT東日本北海道、東北6県、関東1都6県、山梨県、長野県、新潟県
NTT西日本上記以外の府県(東海・北陸・近畿・中国・四国・九州・沖縄)

判断に迷う場合は、請求書に書かれている会社名を見るのが確実です。

フレッツ光の請求元がそのまま申請先になります。

Webと電話の窓口・受付時間の違い

急いでいるなら、Webから申し込むほうが確実です

NTT東日本の場合、Webで手続きするとお申し込み結果画面に転用承諾番号が表示され、完了後のお知らせメールにも記載されます。

電話は受付時間が限られるうえ、混み合うと待たされます。

NTT東日本NTT西日本
Web受付転用のお手続きページから申し込む午前8時30分〜午後10時(土日祝も受付)
電話受付フレッツ光の問い合わせ窓口(0120-116116/午前9時〜午後5時・土日と年末年始を除く)0120-553-104(午前9時〜午後5時・土日祝も受付/年末年始12月29日〜1月3日を除く)

電話では、転用承諾番号の受け取りとオプションの変更を同時に申し込めません

オプションを変えたい場合は、転用の手続きが終わってから、そのサービスを提供する事業者へ申し込んでください。

契約者本人でないと発行できない

名義が自分でない場合は、先に名義変更を済ませてから転用承諾番号を取ってください

順番を逆にすると、発行の段階でやり直しになります。

NTT西日本は、転用承諾番号の受け取りを事業者や販売代理店ではなく契約者本人の手続きだと明記しています。

家族でも代理では取れない
契約名義が親や配偶者になっている場合、同居していても本人以外は発行を受けられません。名義変更はNTT東日本・西日本の名義変更手続きから申し込みます。

名義変更には日数がかかるため、乗り換え先のキャンペーン期限が近い場合は先に名義を確認してください

有効期限が残り少ないと申し込めない

転用承諾番号には期限があります。

有効期間は発行日から15日で、超えると自動的に無効になります

期限が切れた場合は、同じ手順でもう一度発行し直せば問題ありません。

番号を取ったらすぐ申し込む
乗り換え先での申し込みにも数日かかることがあります。期限ぎりぎりで番号を渡すと、手続きが終わる前に無効になる場合があるため、発行したその日のうちに申し込むのが安全です。

なお、番号を発行し直すとそれまでの番号はその時点で無効になります

古い番号を先に伝えていた場合は、新しい番号を伝え直す必要があります。

番号を請求すると引き止め特典が出ることがある

電話で転用承諾番号を申し込んだ際に、継続を前提とした割引の案内を受けたという利用者の声があります。

ただし、提案の有無も内容も決まっていません

特典を期待して電話をかけるのではなく、提案されたら比較材料が1つ増えたと考えるのが現実的です。

提案されたら実質料金で比べる
引き止めの割引は期間が限られていることが多く、目先の月額だけでは判断できません。乗り換え先の特典まで含めた合計額と並べて比べてください。

比べる軸は、月額ではなく契約期間全体で払う総額です。

転用の申込から開通までの流れ|フレッツ光は解約しない

転用の手続き自体は、承諾番号を取って申し込むだけで終わります

この章で本当に大事なのは手順の数ではなく、自分でやってはいけないことと、やる順番です。

とくにフレッツ光を先に解約してしまうと、転用そのものが成立しなくなります。

転用の手続きは4ステップで終わる

工事の立ち会いがないため、転用は4つのステップで完了します

STEP
転用承諾番号を受け取る

NTT東日本・西日本から、契約者本人が転用承諾番号を受け取る。

STEP
乗り換え先へ申し込む

コラボ光の事業者へ転用承諾番号を伝えて申し込む。

STEP
切り替わりを待つ

NTTと乗り換え先の間で手続きが進み、転用が完了する。

STEP
旧プロバイダを解約する

プロバイダを変える場合のみ、自分で解約手続きをする。

転用が完了する日は、NTT西日本の案内では乗り換え先への申し込み日から2営業日目以降です。

具体的な日付は、申し込んだ事業者から連絡されます。

各ステップでの詰まりどころは、この記事のそれぞれの見出しで解説しているとおりです。

フレッツ光は自分で解約してはいけない

転用にあたって、フレッツ光を自分で解約する手続きは必要ありません

転用が完了した時点で、フレッツ光とひかり電話ネクストの契約は自動的に解約されます。

NTT西日本も、転用によってこれらの契約が解約となり、コラボ光を新しく契約する形になると説明しています。

先に解約すると転用できなくなる
転用は、いまある回線契約を引き継ぐ手続きです。先にフレッツ光を解約すると引き継ぐ契約そのものがなくなり、転用ではなく新規契約として工事から始めることになります。

解約の手続きが必要かどうかで迷ったら、回線はNTT任せ、プロバイダは自分でと覚えてください。

「フレッツ光にも解約の連絡が必要」と書いている解説もありますが、公式の案内はそうなっていません。

解約が必要なのはプロバイダだけ

プロバイダの契約は、転用しても自動では解約されません

NTT西日本は、転用先でプロバイダを変える場合は自分で解約手続きを行うよう明記しています。

放置すると、乗り換え先の料金と旧プロバイダの料金を同時に払い続けることになります。

解約でメールアドレスが使えなくなる
NTT西日本は、転用にあたって利用中のメールアドレスが使えなくなる場合があると案内しています。プロバイダのアドレスを連絡先に使っているなら、解約前に移行してください。

解約の窓口は、プロバイダの会員ページか、契約時に届いた書面で確認できます。

Webで完結せず電話が必要なプロバイダもあるため、解約の方法は早めに調べておいてください

プロバイダの解約は開通を確認してから

解約のタイミングを誤ると、インターネットが使えない期間が生まれます

旧プロバイダの解約は、乗り換え先の回線が実際に使えるようになったことを確認してからが原則です。

早すぎれば通信が止まり、遅すぎれば料金を二重に払うことになります。

解約日は月末に寄せる
多くのプロバイダは月額料金が日割りになりません。開通を確認したうえで、その月の末日に解約日を合わせると無駄が出にくくなります。

なお、転用にともなってプロバイダのコース変更が必要になる場合があります。

その際は月額料金が変わったり、適用中のキャンペーンが終了したりすることがあるとNTT東日本が案内しています。

IPv6オプションの解約は別手続きで日数がかかる

見落としやすいのが、IPv6接続のオプションは回線の切り替えとは別の契約だという点です。

プロバイダ側での解約や、乗り換え先での開通に日数がかかることがあります。

その結果、切り替えの直後に通信が不安定になったり、つながらなくなったりします。

二重ルーターになることがある
旧プロバイダのIPv6が残ったまま乗り換え先の機器を接続すると、ホームゲートウェイと新しいルーターの両方からWi-Fiが出る状態になります。どちらにつないでいるか分からなくなるため、機器は1台に絞ってください。

乗り換え先へ申し込む段階で、IPv6の開通にどれくらいかかるかを確認しておいてください

旧プロバイダ側でも、オプションの解約に別途手続きが要るかを合わせて聞いておくと確実です。

転用しても速度が変わることがある|原因は網終端装置

「転用しても速度は変わらない」という説明をよく見かけますが、この言い方は正確ではありません

変わらないのは回線設備と契約プランの上限速度で、実際に出る速度はプロバイダによって変わります。

実際、転用したあとに速度が落ちて元へ戻したいという相談も寄せられています。

速度差はプロバイダの網終端装置で生まれる

網終端装置の混雑で転用後の速度が変わる仕組みの図

同じフレッツ光の設備を使っていても、インターネットへ出る手前の混み具合はプロバイダごとに違います

NTTの局内には、プロバイダごとに網終端装置と呼ばれる出口が置かれています。

利用者が集中する時間帯にこの出口が混むと、そのプロバイダを使っている人だけ速度が落ちます。

混むのは回線ではなく出口
転用で入れ替わるのはプロバイダを含む契約先です。回線設備が同じでも通る出口が変わるため、転用後に速度が上がることも下がることもあります。

つまり「同じ回線なら速度も同じ」という説明は成り立ちません。

速度を気にするなら、回線ではなくプロバイダを見て選ぶのが正しい着眼点です。

転用先はIPv4 over IPv6の対応で選ぶ

混雑する出口を避ける仕組みが、IPv4 over IPv6(IPoE)と呼ばれる接続方式です。

従来のPPPoEという方式では、通信が必ず網終端装置を通るため混雑の影響を受けます。

IPv4 over IPv6に対応していれば、この出口を通らずにインターネットへ抜けられます。

IPoEはIPv6専用の方式ではない
IPoEは、トンネリングを使わない接続方式という意味です。フレッツ光ではIPv6でしか使えないという制約があるだけで、方式そのものがIPv6専用というわけではありません。

転用先を選ぶときは、月額料金だけでなくIPv4 over IPv6に対応しているかを必ず確認してください

対応の有無と、利用に追加料金がかかるかどうかは、乗り換え先の公式サイトで確認できます。

同じ料金帯なら、対応していない乗り換え先を選ぶ理由はありません

転用に関するよくある質問

本文で扱いきれなかった細かい疑問を、まとめて回収します。

フレッツ光メンバーズクラブは転用すると自動で退会になりますか?

フレッツ光メンバーズクラブは2025年3月31日で提供を終了しています

現在は、転用にともなう退会やポイントの扱いを気にする必要はありません。

出典はNTT東日本の報道発表です。

転用するとプロバイダのメールアドレスは使えなくなりますか?

プロバイダを変える場合は、いま使っているメールアドレスが使えなくなることがあります

NTT西日本も、転用にあたって利用中のメールアドレスが使えなくなる場合があると案内しています。

連絡先として登録しているサービスがあるなら、解約する前に別のアドレスへ移してください。

「光回線再利用」は転用と何が違いますか?

転用は契約の付け替えですが、光回線再利用は設備を使い回したうえでの新規契約です。

NURO光やauひかりのような独自の回線とコラボ光を切り替えるときに、引込線設備を再利用して撤去工事と新設工事を同じ日にまとめられます。

対象は戸建てタイプのみで、契約としては新規のままになります。

転用の完了までにどれくらいかかりますか?

NTT西日本の案内では、乗り換え先へ申し込んだ日から2営業日目以降が転用の完了日です。

ただし実際にかかる日数は申込先によって違うため、具体的な日付は申し込んだ事業者に確認してください。

転用承諾番号の有効期限は発行日から15日なので、期限内に申し込みを終える必要があります。

まとめ

転用は、いまのフレッツ光を使い続けたまま、契約先と請求だけを1社にまとめられる乗り換え方法です。

工事も立ち会いもなく、ひかり電話の番号も引き継げるため、条件が合う方には負担の小さい選択肢になります。

  • 請求元がNTT東日本・西日本なら手続きは転用で、開通工事も立ち会いも要らない
  • フレッツ光の解約金は請求されず、解約の連絡も不要
    ⇒転用が完了した時点で自動的に解約される
  • 割引とキャンペーンは転用の時点で終了する
    ⇒比べるのは割引後の実額
  • プロバイダの解約は自分で行う
    ⇒開通を確認してから解約する
  • NTT東日本・西日本から転用を依頼する電話は来ない
    ⇒伝えても発行し直せば無効にできる

迷ったときに一番損をするのは、勧誘電話の場で即答してしまうことです

転用は義務ではなく、断ってもいまの契約はそのまま続きます。

先に自分がどの手続きに当たるかを確定させてから、乗り換え先の条件を比べてください。

ネット通信ラボ所長

テツヤ

筆者コメント

一番損をするのは即答すること

通信会社に勤めていた頃の経験から言うと、転用で損をする人はその場で返事をしています。番号を取っても手続きを進めなければ契約は今のままなので、比べてから決めても間に合います。

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この記事を書いた人

テツヤのアバター テツヤ 元通信業界出身|ネット通信ラボ所長

元通信業界出身|ネット通信ラボ所長
通信会社で光回線の販売と企画に携わったのち、ネット通信ラボを開設。契約前の相談から開通後のトラブルまで、現場で幅広く対応してきました。専門用語をできるだけ使わず、料金と速度を数字で比べられる形にして届けます。

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